反復関数系(IFS: Iterated Function System)は、複数のアフィン縮小写像 $f_i(x) = A_i x + b_i$($\|A_i\| < 1$)の集合で定義されます。バナッハの不動点定理により、初期点群にこれら変換を確率的に反復適用することで、唯一の不変自己相似集合(アトラクター)へ収束します。
$$x_{n+1} = a x_n + b y_n + e, \quad y_{n+1} = c x_n + d y_n + f$$
| 式 | $a$ | $b$ | $c$ | $d$ | $e$ | $f$ | $p$ (確率) | 操作 |
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IFSによるフラクタル生成は、完備距離空間上の縮小写像に関するバナッハの不動点定理および測度論的エルゴード定理を基盤としています。
完備距離空間 $(\mathbb{R}^2, d_H)$ において、有限個の縮小写像 $\{w_1, w_2, \dots, w_N\}$(縮小率 $s_i < 1$)が与えられたとき、コンパクト集合族 $\mathcal{H}(\mathbb{R}^2)$ 上のハッチソン作用素 $W$ は次式で定義されます。
バナッハの不動点定理により、$W$ はハウスドルフ距離 $d_H$ に関する縮小写像となり、初期集合 $K_0$ の形状に関わらず、反復極限 $K_{n+1} = W(K_n)$ は唯一の不変自己相似アトラクター $A = W(A)$ へ幾何収束します。
ランダム反復法(カオスゲーム)は、初期点 $x_0 \in \mathbb{R}^2$ から出発し、各反復ステップにおいて確率分布 $P = \{p_1, \dots, p_N\}$($\sum p_i = 1$)に従いランダムに写像 $w_{\sigma_n}$ を選択・適用するモンテカルロ型アルゴリズムです。
エルゴード定理により、プロットされた点列軌道 $\{x_n\}_{n=k}^M$ の空間密度分布は、アトラクター上の不変自己相似測度(フラクタル測度)に弱収束し、高精細な図形を効率的に描画します。
対象集合 $E$ を直径 $\varepsilon$ 以下の開被覆 $\{U_i\}$ で覆うとき、$d$ 次元ハウスドルフ測度 $\mathcal{H}^d(E) = \lim_{\varepsilon \to 0} \inf \sum (\text{diam}\, U_i)^d$ が有限確定値から正の無限大/ゼロへと転移する臨界値 $D$ をハウスドルフ次元と呼びます。
写像間に重なりがない開集合条件(OSC: Open Set Condition)を満たす相似縮小写像系(縮小比 $s_i$)では、モランの定理(Moran's Theorem)により相似次元 $D$ は次式を唯一満たす解として厳密に求まります。
計算機幾何学において実測される次元尺度であり、一辺の長さ $\varepsilon$ の立方体格子(メッシュ)でアトラクター $A$ を覆ったとき、点群を含むグリッド数 $N(\varepsilon)$ の対数スケール則から定義されます。
シェルピンスキーのギャスケット($N=3, s=1/2$)では $D = \log 3 / \log 2 \approx 1.585$ となり、整数の位相次元(1次元の線や2次元の面)の間隙に位置する非整数フラクタル構造を定量評価します。