コッホ曲線(Koch Curve)
- 分類: 曲線・ドラゴン
- 写像の数: 4 個(相似変換 4 個)
- 次元 1.262
ステップ 0〜5 の変化
完成図をちょうど囲む長方形(Step 0)に、4 個の写像をまとめて当てはめる操作(ハッチソン作用素 )を繰り返した図です。色は最初に当てはめた写像を表します。






概要
線分を 3 等分し、真ん中の部分を正三角形の 2 辺に置き換える操作を無限に繰り返してできる曲線です。スウェーデンの数学者ヘルゲ・フォン・コッホが 1904 年に発表しました。
1 回の操作で長さは 倍になるので、 回で 倍になり、極限では長さが無限大になります。それでいて曲線は有限の範囲に収まっています。どの点でも折れ曲がっていて、接線を引けない(微分できない)連続な曲線の例としても知られています。次元は です。
正三角形の 3 辺それぞれをコッホ曲線に置き換えると、雪の結晶のような「コッホ雪片(コッホの雪片曲線)」になります。このプリセットは、その 1 辺にあたるコッホ曲線です。このサイトの旧版では「コッホ雪片曲線」と呼んでいましたが、図形の定義に合わせて名前を改めました。
アフィン変換の係数
各写像は で、 はカオスゲームで選ぶ確率です。
| 写像 | a | b | c | d | e | f | p | 種類 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| f1 | 0.3333 | 0 | 0 | 0.3333 | 0 | 0 | 0.25 | 相似(0.333 倍) |
| f2 | 0.1667 | -0.2887 | 0.2887 | 0.1667 | 0.3333 | 0 | 0.25 | 相似(0.333 倍) |
| f3 | 0.1667 | 0.2887 | -0.2887 | 0.1667 | 0.5 | 0.2887 | 0.25 | 相似(0.333 倍) |
| f4 | 0.3333 | 0 | 0 | 0.3333 | 0.6667 | 0 | 0.25 | 相似(0.333 倍) |
次元
| 理論値 | |
|---|---|
| 相似次元 | 1.262(全ての写像が相似変換のため、モランの式 から計算) |
| ボックスカウント次元(推定値) | 1.314(100万点・1 辺 16〜512 分割、決定係数 R² = 0.9992) |
相似次元は、開集合条件を満たす場合にハウスドルフ次元と一致します。
| 1 辺の分割数 | 点を含む箱の数 |
|---|---|
| 16 | 32 |
| 32 | 90 |
| 64 | 200 |
| 128 | 538 |
| 256 | 1,253 |
| 512 | 3,176 |
次元の求め方は「フラクタル次元の求め方」で解説しています。
作り方
- 写像 は図形を 0.333 倍に縮小して平行移動 (0, 0) します(相似変換)。
- 写像 は図形を 0.333 倍に縮小して60° 回転し、平行移動 (0.333, 0) します(相似変換)。
- 写像 は図形を 0.333 倍に縮小して-60° 回転し、平行移動 (0.5, 0.289) します(相似変換)。
- 写像 は図形を 0.333 倍に縮小して平行移動 (0.667, 0) します(相似変換)。
4 つの写像はどれも「1/3 に縮小する」相似変換で、3 等分した線分の 4 か所に置きます。
- : そのまま 1/3 に縮め、左端に置きます。
- : 1/3 に縮めて反時計回りに 60° 回転し、三角形の左の辺にします。
- : 1/3 に縮めて時計回りに 60° 回転し、三角形の右の辺にします。
- : そのまま 1/3 に縮め、右端に置きます。
関連する図形
出典・参考文献
- H. von Koch, "Sur une courbe continue sans tangente, obtenue par une construction géométrique élémentaire", *Arkiv för Matematik, Astronomi och Fysik* 1 (1904), 681–704.
- H. von Koch, "Une méthode géométrique élémentaire pour l'étude de certaines questions de la théorie des courbes planes", *Acta Mathematica* 30 (1906), 145–174.
- H.-O. Peitgen, H. Jürgens, D. Saupe, *Chaos and Fractals: New Frontiers of Science*, Springer, 1992.