レヴィC曲線(Lévy C Curve)
- 分類: 曲線・ドラゴン
- 写像の数: 2 個(相似変換 2 個)
- 次元 2.000
ステップ 0〜5 の変化
完成図をちょうど囲む長方形(Step 0)に、2 個の写像をまとめて当てはめる操作(ハッチソン作用素 )を繰り返した図です。色は最初に当てはめた写像を表します。






概要
線分を、直角に折れた 2 本の線分(直角二等辺三角形の 2 辺)で置き換える操作を繰り返してできる曲線です。全体がアルファベットの「C」のような形になることから、この名前で呼ばれます。フランスの数学者ポール・レヴィが 1938 年の論文で、この曲線の自己相似性を論じたことにちなみます。
曲線はあちこちで自分自身と重なり合い、極限では面積を持つ領域を埋めます。そのため次元は 2 です。境界の次元は約 1.9340 と、2 にかなり近い値です。
アフィン変換の係数
各写像は で、 はカオスゲームで選ぶ確率です。
| 写像 | a | b | c | d | e | f | p | 種類 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| f1 | 0.5 | -0.5 | 0.5 | 0.5 | 0 | 0 | 0.5 | 相似(0.707 倍) |
| f2 | 0.5 | 0.5 | -0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 相似(0.707 倍) |
次元
| 理論値 | (境界の次元は約 1.9340) |
|---|---|
| 相似次元 | 2.000(全ての写像が相似変換のため、モランの式 から計算) |
| ボックスカウント次元(推定値) | 1.826(100万点・1 辺 16〜512 分割、決定係数 R² = 0.9998) |
相似次元は、開集合条件を満たす場合にハウスドルフ次元と一致します。
| 1 辺の分割数 | 点を含む箱の数 |
|---|---|
| 16 | 105 |
| 32 | 354 |
| 64 | 1,230 |
| 128 | 4,389 |
| 256 | 15,939 |
| 512 | 58,480 |
次元の求め方は「フラクタル次元の求め方」で解説しています。
作り方
- 写像 は図形を 0.707 倍に縮小して45° 回転し、平行移動 (0, 0) します(相似変換)。
- 写像 は図形を 0.707 倍に縮小して-45° 回転し、平行移動 (0.5, 0.5) します(相似変換)。
2 つの写像はどちらも「 倍に縮めて 45° 回転する」相似変換です。
- : 反時計回りに 45° 回転して縮め、始点 から直角の頂点 までを担当します。
- : 時計回りに 45° 回転して縮め、直角の頂点から終点 までを担当します。
ヘイウェイ・ドラゴンも同じく「直角に折れた 2 本の線分」への置き換えですが、2 本目の向きが違います。レヴィC曲線は毎回同じ側に折れるため左右対称の C 字形になり、ドラゴンは折れる向きが交互になるため渦を巻いた形になります。
関連する図形
出典・参考文献
- P. Lévy, "Les courbes planes ou gauches et les surfaces composées de parties semblables au tout", *Journal de l'École Polytechnique* (1938), 227–291.