ヴィチェック・フラクタル(Vicsek Fractal)

ヴィチェック・フラクタルの完成図(カオスゲーム法で描画)

▶ この図形で動かす ステップの変化を見る

ステップ 0〜5 の変化

完成図をちょうど囲む長方形(Step 0)に、5 個の写像をまとめて当てはめる操作(ハッチソン作用素 )を繰り返した図です。色は最初に当てはめた写像を表します。

ヴィチェック・フラクタルの Step 0
Step 0(1 個)
ヴィチェック・フラクタルの Step 1
Step 1(5 個)
ヴィチェック・フラクタルの Step 2
Step 2(25 個)
ヴィチェック・フラクタルの Step 3
Step 3(125 個)
ヴィチェック・フラクタルの Step 4
Step 4(625 個)
ヴィチェック・フラクタルの Step 5
Step 5(3,125 個)

概要

正方形を 3×3 に分け、中央と上下左右の 5 マスだけを残す操作を繰り返してできる、十字形のフラクタルです。ハンガリーの物理学者ヴィチェック・タマーシュ(Tamás Vicsek)の名にちなんで呼ばれます。

1/3 のコピー 5 個でできているので、次元は です。どの段階でも中央の十字がつながっていて、枝分かれした樹のような構造になっています。

このサイトの旧版では「ギリシャ十字フラクタル」と呼んでいましたが、写像の定義がヴィチェック・フラクタルと同じであるため、名前を改めました。

アフィン変換の係数

各写像は で、 はカオスゲームで選ぶ確率です。

写像abcdefp種類
f10.3333000.33330.33330.33330.2相似(0.333 倍)
f20.3333000.33330.333300.2相似(0.333 倍)
f30.3333000.33330.33330.66670.2相似(0.333 倍)
f40.3333000.333300.33330.2相似(0.333 倍)
f50.3333000.33330.66670.33330.2相似(0.333 倍)

次元

理論値
相似次元1.465(全ての写像が相似変換のため、モランの式 から計算)
ボックスカウント次元(推定値)1.483(100万点・1 辺 16〜512 分割、決定係数 R² = 0.9998)

相似次元は、開集合条件を満たす場合にハウスドルフ次元と一致します。

6 8 10 12 14 16 456789 1 辺 16 分割: 箱 103 個 1 辺 32 分割: 箱 295 個 1 辺 64 分割: 箱 871 個 1 辺 128 分割: 箱 2,337 個 1 辺 256 分割: 箱 6,399 個 1 辺 512 分割: 箱 17,781 個 log₂(1辺の分割数) log₂(箱の数) 傾き ≈ 1.483
ボックスカウントの結果(両対数グラフの元データ)
1 辺の分割数点を含む箱の数
16103
32295
64871
1282,337
2566,399
51217,781

次元の求め方は「フラクタル次元の求め方」で解説しています。

作り方

5 つの写像はどれも「1/3 に縮小する」だけで、3×3 のマスの中央と、その上下左右に置きます。四隅を取り除くことで、十字の中にさらに小さな十字が並ぶ形になります。

関連する図形

出典・参考文献