枝分かれ樹(Branching Tree)
- 分類: 植物・樹木
- 写像の数: 3 個(相似変換 2 個)
- 次元 ≈ 1.641(推定)
ステップ 0〜5 の変化
完成図をちょうど囲む長方形(Step 0)に、3 個の写像をまとめて当てはめる操作(ハッチソン作用素 )を繰り返した図です。色は最初に当てはめた写像を表します。






概要
1 本の茎から、片側へ弓なりに枝が伸びていく植物のような図形です。茎の先が少しずつ傾きながら伸び、その途中から横へ枝が出ます。3 つの写像だけでできています。
枝を作る 2 つの写像は相似変換ですが、茎を作る写像は図形を細い棒につぶすため、相似次元は計算できません。
アフィン変換の係数
各写像は で、 はカオスゲームで選ぶ確率です。
| 写像 | a | b | c | d | e | f | p | 種類 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| f1 | 0.1 | 0 | 0 | 0.5 | 0 | 0 | 0.05 | アフィン |
| f2 | 0.67 | -0.1 | 0.1 | 0.67 | 0 | 0.5 | 0.475 | 相似(0.677 倍) |
| f3 | 0.4 | 0.4 | -0.4 | 0.4 | 0 | 0.4 | 0.475 | 相似(0.566 倍) |
次元
| 理論値 | —(文献で確認できる値がないため記載していません) |
|---|---|
| 相似次元 | —(相似変換でない写像を含むため算出対象外) |
| ボックスカウント次元(推定値) | 1.641(100万点・1 辺 16〜512 分割、決定係数 R² = 1.0000) |
相似次元は、開集合条件を満たす場合にハウスドルフ次元と一致します。
| 1 辺の分割数 | 点を含む箱の数 |
|---|---|
| 16 | 98 |
| 32 | 307 |
| 64 | 972 |
| 128 | 3,018 |
| 256 | 9,385 |
| 512 | 28,758 |
次元の求め方は「フラクタル次元の求め方」で解説しています。
作り方
- 写像 は向きによって 0.1〜0.5 倍に縮め、傾きを変えながら平行移動 (0, 0) します(面積は 0.05 倍)。
- 写像 は図形を 0.677 倍に縮小して8.5° 回転し、平行移動 (0, 0.5) します(相似変換)。
- 写像 は図形を 0.566 倍に縮小して-45° 回転し、平行移動 (0, 0.4) します(相似変換)。
- (茎): 横方向を 0.1 倍、縦方向を 0.5 倍にして、細い茎を作ります。
- (伸びる先端): 全体を約 0.68 倍に縮めて少し(約 8.5°)回転し、茎の上に載せます。この小さな回転が繰り返し積み重なって、全体が弓なりに曲がります。
- (横の枝): 全体を約 0.57 倍に縮めて 45° 回転し、茎の途中から横へ伸ばします。
カオスゲームの確率は、茎を 5%、残りの 2 つを 47.5% ずつにしています。
関連する図形
出典・参考文献
- H.-O. Peitgen, H. Jürgens, D. Saupe, *Chaos and Fractals: New Frontiers of Science*, Springer, 1992.