フィッシュボーン・シダ(Fishbone Fern)
- 分類: 植物・樹木
- 写像の数: 4 個(相似変換 2 個)
- 次元 ≈ 1.570(推定)
ステップ 0〜5 の変化
完成図をちょうど囲む長方形(Step 0)に、4 個の写像をまとめて当てはめる操作(ハッチソン作用素 )を繰り返した図です。色は最初に当てはめた写像を表します。






概要
バーンズリーのシダと同じ 4 写像の構成で、細く長い葉が弓なりに伸びる形のシダです。細かい小葉が、魚の骨のように茎の両側に並んで見えます。
茎と片側の小葉を作る写像が相似変換でないため、相似次元は計算できません。ボックスカウント法による推定値は約 1.57 で、葉の密度が低い分、バーンズリーのシダより小さい値になります。
アフィン変換の係数
各写像は で、 はカオスゲームで選ぶ確率です。
| 写像 | a | b | c | d | e | f | p | 種類 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| f1 | 0 | 0 | 0 | 0.2 | 0 | 0 | 0.02 | 線につぶす |
| f2 | 0.84 | 0.03 | -0.03 | 0.84 | 0 | 1.5 | 0.84 | 相似(0.841 倍) |
| f3 | 0.25 | -0.18 | 0.18 | 0.25 | 0 | 0.7 | 0.07 | 相似(0.308 倍) |
| f4 | -0.25 | 0.18 | 0.18 | -0.25 | 0 | 0.7 | 0.07 | アフィン |
次元
| 理論値 | —(文献で確認できる値がないため記載していません) |
|---|---|
| 相似次元 | —(相似変換でない写像を含むため算出対象外) |
| ボックスカウント次元(推定値) | 1.570(100万点・1 辺 16〜512 分割、決定係数 R² = 1.0000) |
相似次元は、開集合条件を満たす場合にハウスドルフ次元と一致します。
| 1 辺の分割数 | 点を含む箱の数 |
|---|---|
| 16 | 50 |
| 32 | 150 |
| 64 | 447 |
| 128 | 1,307 |
| 256 | 3,893 |
| 512 | 11,618 |
次元の求め方は「フラクタル次元の求め方」で解説しています。
作り方
- 写像 は図形を幅のない線(または点)につぶします()。(0, 0) を通る線分になり、茎や幹を描きます。
- 写像 は図形を 0.841 倍に縮小して-2° 回転し、平行移動 (0, 1.5) します(相似変換)。
- 写像 は図形を 0.308 倍に縮小して35.8° 回転し、平行移動 (0, 0.7) します(相似変換)。
- 写像 は向きによって 0.07〜0.43 倍に縮め、傾きを変えながら平行移動 (0, 0.7) します(面積は 0.03 倍)。
- (茎): 図形を縦の線分につぶして茎にします。
- (葉の上の部分): 全体を約 0.84 倍に縮めてわずかに(約 2°)回転し、上へずらします。この回転が積み重なり、葉全体が弓なりに曲がります。
- (片側の小葉): 全体を約 0.31 倍に縮めて約 36° 回転させる相似変換です。
- (反対側の小葉): 方向によって 0.07〜0.43 倍と縮み方が大きく違う写像で、全体を細長くつぶしながら反対側へ向けます。左右で小葉の形が違うのはこのためです。
関連する図形
出典・参考文献
- M. F. Barnsley, *Fractals Everywhere*, Academic Press, 1988.(4 写像によるシダの構成)