カルチタ・シダ(Culcita Fern)
- 分類: 植物・樹木
- 写像の数: 4 個(相似変換 0 個)
- 次元 ≈ 1.662(推定)
ステップ 0〜5 の変化
完成図をちょうど囲む長方形(Step 0)に、4 個の写像をまとめて当てはめる操作(ハッチソン作用素 )を繰り返した図です。色は最初に当てはめた写像を表します。






概要
バーンズリーのシダと同じ「茎・上の部分・左右の小葉」の 4 写像で作る、シダの変種です。係数を少しずつ変えることで、小葉の出る角度や葉の密度が変わり、バーンズリーのシダとは違う印象の葉になります。
4 つの写像はどれも縦と横で縮み方が少し違う(相似変換でない)ため、相似次元は計算できません。ボックスカウント法による推定値は約 1.66 で、バーンズリーのシダ(約 1.8)より小さくなります。
アフィン変換の係数
各写像は で、 はカオスゲームで選ぶ確率です。
| 写像 | a | b | c | d | e | f | p | 種類 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| f1 | 0 | 0 | 0 | 0.25 | 0 | -0.4 | 0.02 | 線につぶす |
| f2 | 0.85 | 0.02 | -0.02 | 0.83 | 0 | 1 | 0.84 | アフィン |
| f3 | 0.09 | -0.28 | 0.3 | 0.11 | 0 | 0.4 | 0.07 | アフィン |
| f4 | -0.09 | 0.28 | 0.3 | -0.11 | 0 | 0.4 | 0.07 | アフィン |
次元
| 理論値 | —(文献で確認できる値がないため記載していません) |
|---|---|
| 相似次元 | —(相似変換でない写像を含むため算出対象外) |
| ボックスカウント次元(推定値) | 1.662(100万点・1 辺 16〜512 分割、決定係数 R² = 1.0000) |
相似次元は、開集合条件を満たす場合にハウスドルフ次元と一致します。
| 1 辺の分割数 | 点を含む箱の数 |
|---|---|
| 16 | 82 |
| 32 | 263 |
| 64 | 812 |
| 128 | 2,608 |
| 256 | 8,309 |
| 512 | 25,985 |
次元の求め方は「フラクタル次元の求め方」で解説しています。
作り方
- 写像 は図形を幅のない線(または点)につぶします()。(0, -0.4) を通る線分になり、茎や幹を描きます。
- 写像 は向きによって 0.83〜0.85 倍に縮め、傾きを変えながら平行移動 (0, 1) します(面積は 0.706 倍)。
- 写像 は向きによって 0.293〜0.321 倍に縮め、傾きを変えながら平行移動 (0, 0.4) します(面積は 0.094 倍)。
- 写像 は向きによって 0.19〜0.391 倍に縮め、反転を含めて傾きを変えながら平行移動 (0, 0.4) します(面積は 0.074 倍)。
- (茎): 図形を縦の線分につぶし、少し下へずらして茎にします。
- (葉の上の部分): 全体を約 0.83〜0.85 倍に縮めて上へずらします。回転はわずか(約 1°)です。
- ・(左右の小葉): 全体を約 0.2〜0.4 倍に縮めて大きく回転させ、茎の同じ高さから左右へ出します。 は反転を含むので、左右の小葉の向きが逆になります。
バーンズリーのシダと係数を見比べると、どの数字が葉のどの特徴を決めているかがわかります。
関連する図形
出典・参考文献
- M. F. Barnsley, *Fractals Everywhere*, Academic Press, 1988.(4 写像によるシダの構成)